学生時代は保育士を志望して保育を学んでいましたが、ある時、障がいのある方に対する生涯学習支援のことを知り、興味を持ちました。

そんな中、実習であしたの会の就労継続支援B型の施設を訪問したとき、職員と利用者の方が本当に楽しそうにされている所を見たんです。
利用者さんと触れ合いながら、自分自身も楽しめる。自分が仕事に望んでいるものはこれだと気づきました。

施設の皆さんの楽しそうな姿や、職員の熱意を感じたのもあって、見学したその日に「就職をするならこの施設だ」と自分の心に決めていました。

私の働く『あしたの会にれ』では2つの仕事があり、就労支援の班と生活介護の班に分かれています。
私は生活介護職員として勤務していて、利用者さんの身の回りの事、掃除や洗濯などの生活に欠かせない部分の援助を通じて、利用者さんが自立できるようにお手伝いしています。

職員だけではなく、利用者さんも就労支援と生活介護で分かれています。しっかりお仕事をしていこうという人と、自分のペースを大切にする人、一人ひとりが持っている障がいや利用者さんの個性に合わせたサポートを行っています。

他には利用者さんと一緒に工作をしたり、映画を見たりして楽しく時間を共有しています。
工作は学生時代に保育科で学んだ経験が生きていると感じます。自分の経験が実になりありがたいです。

私は今勤続4年目ですが、入りたての1年目は苦労しました。というよりも、何が分からないかが分からなかったんです。何をしていいか分からない。一日の中で、次がなんの時間なのかすら分かりませんでした。
なので、とにかく仕事の内容を理解しようとして必死でしたね。最初の一年は、気が付けば終わっていたという感じです。

でも、私みたいな新人にも、周りの職員さんが声をかけてくれました。すごい優しい人ばかりなんです。質問をしたら絶対に答えてくれます。むしろ、こっちから質問しなくても、困っていることを察して声をかけて貰ったりしたので、本当にありがたかったです。

経験が豊富で、普通は気付かないような細かいことでもすぐ気付いてくれる職員さんばかりです。4年目になった今でも、毎日本当に助けられています。

この仕事の魅力ややりがいは色々ありますが、一番は人と近い距離で向き合うことができる点だと思っています。
ここに入る前は、「どんな障がいを持った方がいるんだろう」とか、「この障がいの方にはどんな支援をしなければならないのか」とか、そんなことを複雑に考えてました。でも、難しく考える必要はありませんでした。

障がいを障がいだとひとくくりにするのではなく、その人ならではの個性だととらえる。そして、向き合うことで個人個人と一緒に仕事をすることができるようになります。その分難しさはありますが、毎日が楽しいです。世の中、毎日が楽しいと思える仕事なんて、そんなにないと思うんです。

この仕事に就いて、私はずっと利用者さんに楽しんでもらいたいという想いを持っています。ふとしたときに、利用者さんが笑ってくれたりすると、とても嬉しく感じるんです。
利用者さんに楽しんでほしいという前提があって、自分も楽しんで仕事に向かえているという、良いサイクルができているんだなと思います。

利用者さんと仕事をしたり一緒に話しているときに、「楽しいな」「ここにいられて嬉しいな」と思って欲しい。もし、そう思ってもらえるのであれば、それ以上に嬉しいことはありません。

職員同士の仲はとても良いです。仕事の話だけではなく、休憩時間の雑談も盛り上がります。

仕事に関する分からないことは、周りの方が全部答えてくれます。
1の質問を、それ以上にして返してくれるんですよ。
それに、助けて欲しい時には絶対誰かが近くにいてくれます。何も言わなくても、困っていることに気が付いてくれる人ばかり。色んな所にアンテナを張っているベテランばかりなんです。その中に信頼関係があるので、雰囲気はいつも穏やかですね。

逆に、プライベートでの関わりはほとんどありません。これだけを聞くと、ドライな職場なのかなと誤解されるんですが、仕事とプライベートもきっちり分けているんです。

にれでは、基本は土日祝が休みで、お正月やお盆も休みになります。
ただし、一年に1〜2回開かれる研修期間の間は出席しなければなりません。

あしたの会の施設によって異なりますが、私の勤務する「あしたの会にれ」は基本的に残業はありません。
就業時間が終わったら帰らないといけないのですが、私はむしろまだ働いていたいと思ってしまいます。
それだけ、毎日の仕事が楽しいんです。自分のことで恐縮ですが、とても贅沢な話だと思っています。

プライベートも充実させることができています。
休みの日は思い切り遊べますし、有給に関しても問題なく取得できます。私は趣味でアイドルを追いかけていて、ライブのために他の県に足を伸ばすことがあるのですが、そんな時も申請をすれば理由を聞かれることなく有給取得することができます。
仕事とプライベートのメリハリがある、社会人にとって理想的なスタイルなのではないかなと思います。